サイフォン(サイホンとも表記されます)は、ガラス製の器具を使用してコーヒーを抽出する方法の一つで、独特の美しい見た目と抽出プロセスが特徴です。
19世紀に発明され、特に日本ではカフェ文化の中でよく使われてきました。
サイフォンコーヒーは、気圧や真空を利用して抽出されるため、味わいが非常にクリアで、香りも豊かです。
この方法では、ガラスのフラスコを上下に二段重ねにして使用し、下のフラスコでお湯を沸騰させ、上のフラスコにあるコーヒー粉と混ざり合うことで抽出されます。
目の前で行われるドラマチックな抽出過程は、見ているだけでも楽しさを感じさせます。
サイフォンの淹れ方
サイフォンでコーヒーを淹れる方法は少し手間がかかりますが、その分だけ特別感があります。
以下の手順で進めます。
- 道具を準備する
サイフォンには、上下に分かれたガラスフラスコ、アルコールランプやバーナー、フィルター、スプーン、コーヒー豆、ケトルが必要です。 - コーヒー豆を挽く
サイフォン用には「中挽き」がおすすめです。細かすぎるとフィルターが詰まりやすくなり、粗すぎると味が十分に抽出されないため、程よい粒度が大切です。 - お湯を加熱する
下のフラスコに水を入れ、アルコールランプやガスバーナーで加熱します。沸騰し始めると、お湯が上のフラスコに上がってきます。 - コーヒー粉を加える
お湯が完全に上のフラスコに移ったら、挽いたコーヒー粉を加え、素早くかき混ぜます。ここでのかき混ぜ方によって、コーヒーの味が変わることもあるので、均一に混ざるように丁寧に行います。 - 抽出
コーヒー粉をお湯に浸して、30〜60秒ほど待ちます。この時間の間に、コーヒーの成分がしっかりと抽出されます。時間をかけすぎると過抽出になり、苦味が強く出るので注意しましょう。 - サーブする
加熱を止めると、下のフラスコにコーヒーが再び吸い込まれるように戻ります。この際、コーヒー粉は上のフラスコに残り、抽出されたクリアなコーヒーだけが下のフラスコに移動します。コーヒーが戻ったら、すぐにカップに注いで楽しみましょう。
サイフォンの味わい
サイフォンで淹れたコーヒーは、クリアで繊細な味わいが特徴です。
ペーパーフィルターを使う場合とは異なり、ガラスフィルターや布フィルターを使用するため、コーヒーの微細なオイルや粉が含まれることなく、非常に澄んだ味わいになります。
そのため、酸味や甘み、苦味がバランスよく引き出され、豆本来の個性が際立つのが特徴です。
特に、浅煎りや中煎りの豆を使った場合には、酸味やフルーティーな風味が強調されます。
一方で、深煎りの豆を使用すれば、しっかりとしたボディ感やコクを楽しむこともできます。
サイフォンコーヒーは、豆の持つ香りや風味を最大限に引き出しつつ、全体としてクリアな味わいを楽しむことができるので、さまざまな豆の個性をストレートに感じたい人に最適です。
こんな人におすすめ
サイフォンは、コーヒーをじっくり楽しみたい人や抽出の過程も含めて楽しみたい人におすすめです。
具体的には以下のような方々に向いています。
- コーヒーの繊細な味わいを追求したい人:サイフォンは、味がクリアで豆本来の風味を最大限に引き出すため、コーヒーの個性をダイレクトに味わいたい人に最適です。
- 淹れるプロセスを楽しみたい人:ガラスフラスコの中でお湯が上下する様子や、抽出される過程は非常にドラマチックで、コーヒーを淹れること自体を楽しみたい方におすすめです。
- 時間に余裕がある人:サイフォンは他の抽出方法に比べて少し手間がかかるため、じっくり時間をかけてコーヒーを楽しむ時間がある方に向いています。
サイフォンのメリット・デメリット
メリット
- クリアな味わい
フィルターによって、コーヒーのオイルや微細な粉が取り除かれ、非常にクリアで澄んだ味わいが楽しめます。特に、酸味や甘み、香りを繊細に感じられるため、豆の個性をそのまま楽しみたい方に向いています。 - 抽出プロセスが楽しい
サイフォンの美しいガラス器具と、上下するお湯の動きは見ているだけで楽しめます。コーヒーを淹れる過程が一つのパフォーマンスのようになり、カフェや自宅でゲストをもてなす際にも喜ばれるでしょう。 - 温度管理がしやすい
サイフォンでは、アルコールランプやバーナーを使ってお湯を直接加熱するため、温度を一定に保ちやすいのが特徴です。これにより、安定した抽出が可能になります。 - 香りを最大限に引き出せる
抽出中にコーヒーの香りが一気に広がり、その香りも一緒に楽しむことができます。香り豊かなコーヒーが好みの方にはぴったりです。
デメリット
- 手間がかかる
他の抽出方法に比べて、サイフォンは道具の準備や抽出プロセスが複雑で、少し時間がかかります。毎朝のルーチンとしては不向きかもしれませんが、休日のゆったりした時間にはぴったりです。 - 器具が壊れやすい
サイフォンはガラス製のため、扱いが慎重に必要です。割れやすいので、取り扱いには十分な注意が必要です。 - 後片付けが大変
抽出が終わった後、ガラスフラスコやフィルターの掃除が少し手間です。特に、布フィルターを使う場合は、繰り返し使用するためにしっかりと洗浄しなければなりません。 - コストがかかる
サイフォンの器具は、ドリップコーヒーに比べて高価な場合が多く、初期投資が必要です。さらに、布フィルターを使う場合には、定期的に交換やメンテナンスが必要になるため、ランニングコストも考慮する必要があります。
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まとめ
サイフォンコーヒーは、そのクリアで繊細な味わいと、抽出の過程そのものを楽しめる魅力的な方法です。
特に、豆本来の風味をダイレクトに楽しみたい方や、コーヒーを淹れる時間そのものを贅沢なひとときにしたい方におすすめです。
一方で、手間や器具の扱いに気をつける必要があるため、日常的に使うには少しハードルが高いかもしれません。
特別な一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか。